お庭の定番アイテム「ウッドデッキ」。

新築住宅のガーデンでもお庭のリフォームでも、ウッドデッキを希望される施主様はたくさんいらっしゃいます。

しかし作った後に、あまり活用されていなかったり、劣化して腐食してしまったり、物置代わりになってしまっていたり・・・といった事例もあるようです。

では施主様にとって、本当に”使える”ウッドデッキとはどのようなものなのでしょうか?

いくつかポイントをあげて解説してみたいと思います。

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デッキをどう使う?

まずはデッキを作る目的を考えましょう。

特に新築住宅の施主様には、「何となく欲しいから」というだけで、とりあえず作ってしまう方が多いように思います。

目的がはっきりしていないと、結局使わなくなってしまったり、そもそもデッキの形状・高さ等のデザインも決まりません。

よくよく考えたらデッキは必要なかった・デッキが邪魔になってしまった・・・なんて場合もあるかもしれません。

まずはデッキを作ったとして、そこで何をするのか・何をしたいのか、よく考えてみてください。

デッキの使い方

そうは言ってもデッキで何をするのか、具体的にイメージするのはなかなか難しいと思いますので、いくつか例をあげてみたいと思います。

アウトドアリビングとして

デッキにテーブルとイスを置くだけで、アウトドアリビングとして使うことができます。

飲食したり、読書をしたり、くつろいだり・・・。

天気の良い日には外の空気を吸いながら、お部屋とはまた違った時間が過ごせます。

遊び場として

エネルギー溢れるお子様にとって、ウッドデッキは良い遊び場です。

夏場はプールを出すこともあるかもしれませんし、シャボン玉や粘土・砂遊びなど、普段お部屋ではちょっと躊躇してしまうような遊びもできそうですね。

建物に隣接しているデッキは親の目も届きやすく、お子様を安心して遊ばせることができます。

洗濯物を干す

洗濯機が1階にある場合、洗濯物を毎回2階まで運ぶのはなかなか大変です。

洗濯物の量が多かったり、将来の足腰への負担を考えると、できれば階段の上り下りは少ない方が良いはずです。

1階のデッキが利用できれば洗濯物を楽に干すことができるでしょう。

何かと家事動線的にも機能的な場合が多いと思います。

鉢植えの植物を置く

デッキ上、リビングのソファーから見える位置に鉢植えの植物を置いたり、ハーブなどをプランター栽培することもできます。

キッチンが近ければ、新鮮なものをすぐに収穫できますね。

お部屋の観葉植物を一時的にデッキ上に出すこともできますし、水やりをして多少こぼれてしまっても大丈夫。

お部屋に隣接しているデッキは、鉢植えの植物を育てる場合にも非常に便利です。

部屋の広がりを生む

リビング繋がりのデッキがあるだけで室内空間に広がりが生まれます。

敷地や建物の形状によってはリビングが広く取れなかったり、キッチン・ダイニングと分断されてしまったりして狭さや閉塞感を感じてしまうこともあるかもしれません。

そんな場合、何をするかに関係なく、デッキがあるだけでお部屋の広がりを感じることができます。

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デッキの最適な広さ

デッキでしたいことがイメージできれば、その目的に合わせた「広さ」を決めることができます。

ご予算や敷地に対する建物配置によって決まってくる部分でもありますが、デッキの広さを目的別に解説してみます。

アウトドアリビングとして使う場合

テーブルとイスを置く予定の場合は、そのサイズを想定しましょう。

テーブルの大きさ、イスの大きさや形、2人用か4人用かなどの条件によってデッキのサイズが変わります。

同時にデッキ上での余裕を持った動線についても考える必要があります。

例えば4人用のデーブル・イスを置くことを考えると、最低でも2m×2m程の広さは欲しいところです。

遊び場として使う場合

遊び場として使う際に、おそらく最も場所を取るのが夏場のプールです。

あまりにデッキが小さいとプールも小型のタイプしか置けなくなりますので、特にお子様が2人以上いらっしゃる場合はそれなりの広さがあった方が良いと思います。

サンダルやタオルを床下に置いたり、体をふいたりするスペースを考えても最低1.8×1.8m程は欲しいところですね。

洗濯物を干したり鉢植えの植物を置く場合

洗濯物をデッキ上で干す場合は最低奥行80~90cm、植物を置く場合は60~90cm程は必要だと思います。

洗濯物の量や植物の大きさにも左右されますので一概には言えませんが、奥行きがあることに越したことはありません。

室内空間の広がりを生むために

まず室内との一体感を生むためには、

室内のフローリングと板目の方向を揃える

ことがポイントとなります。

建物の平面図にはフローリングの方向まで記載されていないことが多いため、確認が必要です。

またLDKに掃き出し窓が数か所ある場合は、それらをデッキで繋いであげるとより効果的です。

見た目的な室内空間の広がりはもちろんのこと、新たな動線も生まれ機能的です。

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デッキの形

次にデッキの形です。

デッキの形は、ガーデンや建物・敷地の形に左右されることが多いのですが、基本的にはやはり正方形・長方形がベースとなります。

他にもデッキの使い方や建物・敷地の形状によっては、台形・L型・コの字型・ロの字型なども考えられます。

デザイン的に、コの字型の切り欠き部分にステップを組み込んだり、ロの字型の真ん中に植栽を入れることもできます。

どんな形のデッキが最も機能的か、使い方と併せて見極める必要があるでしょう。

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デッキの高さ

ウッドデッキと言うと、室内と同じ高さのデッキが一般的に連想されますが、他にも「地面と同じ高さ」「室内と地面の中間」などの高さのデッキもあります。

周辺の環境やデッキの使い方によって、どの高さが最も機能的か決まってきますので、それぞれ解説してみたいと思います。

①室内と同じ高さのデッキ

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【メリット】

部屋からの出入りがしやすい

部屋の広がりを感じることができる

【デメリット】

外からの視線を受けやすい

地面との段差がある

②地面と同じ高さのデッキ

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【メリット】

外からの視線を受けにくい

エクステリアの他のエリアとフラットに繋がるため、開放的で機能的

【デメリット】

室内との出入りにはステップが必要

室内とは空間が分断されがち

③中間の高さのデッキ

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③中間の高さのデッキはメリット・デメリットとも、①②の半分ずつと言えると思います。

また外部~室内への出入りが頻繁に行われる場合は、③のデッキが最も機能的です。

どのデッキが適しているかは、施主様の使い方次第です。

デッキの使い方・お部屋への出入り・外からの目線などを含めて、総合的に考えましょう。

デッキの材質

次にウッドデッキの材質について。

ウッドデッキに使われる材質は主に二つ。

「天然木」と「木粉入り樹脂」です。

ウッドデッキと言うと必ず話題にあがるこのテーマ。

はたしてどんな違いがあるのでしょうか?

天然木デッキ

木材にも色々ありますので、屋外のウッドデッキに最適な木材をおすすめ順に紹介します。

ウリン=アマゾンジャラ>イぺ>イタウバ>セランガンバツー

これらがハードウッドと呼ばれる高耐久木材の代表格です。

ウリン~イぺまでのどれかを使っておけばまず間違いありません。

ウリン~イぺの耐用年数はノーメンテナンスで30年以上と言われています。

一度作ってしまえば一生もののウッドデッキとなります。

後にメンテナンスができそうもない方に特におすすめです。

上記以外の木材では、

WRC(ウエスタンレッドシダー)・オーストラリアサイプレス・北欧系サーモウッド

などが一般的です。

防腐処理・床下処理前提+塗装等のメンテナンス次第で10~15年程の耐久性と言われています。

それ以外の白くて柔らかい木材は、塗装等のメンテナンスをしても5~10年でダメになってしまうことが多いので避けた方が無難です。

軒下であればまた別ですが、完全雨ざらしの場合にはなるべく高温多湿なアジアや南米原産のハードウッドを使用することをおすすめします。

樹脂デッキ

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一般的になってきた樹脂デッキです。

木粉が樹脂に混入されていて、最初の頃は木の風合いも楽しめます。

メーカーによって様々な製品が販売されています。

以下天然木との違いをあげてみたいと思います。

【メリット】

色落ちしにくい

色が選べる

ささくれや割れが発生しない

【デメリット】

色あせする

経年変化で表面が劣化する

夏場は表面が熱くなる

木の風合いが無くなると人工物感が出てくる

デッキの材質まとめ

天然木は1~2年の短期間でグレーに色落ちします。

もちろんその後塗装も可能ですが、逆に塗り替えの手間が発生してしまいます。

ハードウッドのデッキは、色落ち後もそのままで使うことをおすすめしています。

同時に天然木は、軽微なひび割れやささくれが発生する可能性もあります。

これらがどうしてもダメという方は樹脂デッキの方が良いと思いますが、樹脂デッキにもそれなりにデメリットはあります。

どちらもサンプルが取れますので、迷われている方は事前にその質感を確認してみてはどうでしょうか?

どちらも経年変化後の姿を確認することをおすすめします。

ちなみにNOD GARDENでは、素材の質感を活かせる本物の天然木デッキを推奨しています。

「天然木は耐久性が心配」という方が非常に多くいらっしゃいますが、それはことハードウッドに関しては完全な誤解です。

選択の最大のポイントは「色落ち」をどう感じるかだと思います。

目隠しの必要性

せっかくデッキを作っても、使わなくなってしまう要因の一つに、「周囲から丸見え」ということがあります。

デッキを作ろうとしている場所の、周囲の状況はいかがでしょうか?

道路に隣接している、お隣の窓から見える、道路と敷地に高低差があるなどの状況がもしあれば、目隠しは必須です。

特に前述した「①室内と同じ高さのデッキ」の場合、デッキの仕上がりは地面から50cm程高くなります。

デッキに立つとまるで舞台に立っているかのようで、周囲の視線が気になってしまい結局使わなくなってしまった・・・。

こんなことにならないように、ちゃんとした目隠しを設置するか、もしくは簡単な目隠しと②③の低いデッキを組み合わせても良いかもしれません。

デッキを気兼ねなく使えるものにするために、目隠しの必要高さはもちろんのこと、どんな目隠しにするのかまでセットで考えたいところです。

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ウッドデッキまとめ

いかがだったでしょうか?

ウッドデッキについて、色々な観点からまとめてみました。

・目的

・広さ/形

・高さ

・材質

・目隠し

これらを考慮することで、施主様ご家族にとって本当に”使える”ウッドデッキができるはずです。

ウッドデッキは、室内と屋外を繋ぐ役割を担っています。

ちゃんとデザインされたウッドデッキは長く機能的に使える上に、施主様ご家族に新たなお庭での楽しみ方も教えてくれると思います。

ご新築の皆様もガーデンリフォームの皆様も、ぜひ本当に”使える”ウッドデッキというものについて考えてみてください。