玄関先にシンボルツリーを植えたいけど、どんなものが良いのか分からない・・・。
庭に季節感を楽しめる植木が欲しいけど、種類がたくさんあって選びきれない・・・。
打ち合わせで「どれにしますか?」と聞かれて分からずに困っている・・・。
そんな皆様のために、おすすめの樹木をご紹介します。
植物の種類は各説ある上に世界各国で年々増加していますのではっきりとは分かりませんが、およそ20~30万種類。
その中で一般的に庭木として使えるものは、300~400種類と言われています。
そんな膨大な数の樹木の中から、エクステリア・ガーデンに使えるおすすめ樹木をご紹介しますので、ぜひご覧ください。
今回は常緑高木編です。
おすすめの常緑高木の中で、最も手がかからない樹木です。
生長が遅いので普段から枝が伸びすぎて困ることが少なく、病虫害に強いのもソヨゴの特長です。
日陰でも育ち、6月頃には小さい繊細な白い花、秋頃には赤い実も付け、それなりに季節感もあります。
メンテナンスが楽なこともあり、非常に人気の樹木です。
風に揺れると葉が”よそよそ”揺らぎ、葉同士がこすれてさらさらと高い音がするのが名前の由来です。
イメージ的に「明るく軽やか」な雰囲気からは離れます。
どんなイメージのエクステリアやガーデンにも調和はしますが、どちらかといえば地味で落ち着いた雰囲気の樹木です。
花は小さく目立たたない上、実は食べられません。
生長が非常にゆっくりで、目隠しなどで早く大きくしたい場合には不適です。
常緑樹には珍しい、落葉樹のような繊細な幹・枝・葉が印象的な樹木です。
株立ちの常緑樹木としては、樹姿が最も美しいものの一つです。
生長も遅い上に、それ程大きくなりません。
5月頃咲く白い花はとても綺麗で、日陰・病虫害にも強く、近年特におすすめの常緑樹です。
畑で育ったものと山から採ってきたものとで若干耐性は異なりますが、最大の注意点は「直射日光に弱い」ということです。
特に山採りのものは、真夏の日差しが直接当たるような場所は避けましょう。
常緑樹ですが、冬の寒さで一時的に葉を落とすこともあります。
乾燥にもそれほど強くありません。
樹姿が飛びぬけて良く、枝葉も繊細で、樹木として非常に美しいのですが、どちらかというとデリケートな樹木と言えるでしょう。
ヤマボウシという落葉樹の常緑品種です。
5月頃、白い花を樹木一面に咲かせます。
病虫害にも強く、比較的スリムに育てることが可能です。
常緑樹ですが、春~秋で葉の色が変化し季節感も楽しめます。
高さに対して幹が華奢で、特に若木の頃は雪などで折れる可能性があります。
日当たりが良い場所を好み、日陰では花付きが悪くなりますので注意が必要です。
花が一面に咲く姿は好みが分かれるところでもありますので、事前に画像等で確認してください。
軽やかで小さい葉、白い幹が特長の明るいイメージの樹木です。
病虫害にも強く、非常に強健な性質です。
生長が非常に早いのが特長で、広い場所に植えるのに適しています。
シンボルツリーとして大きくしたい場合には最適な樹木です。
生長が早く大きくなるために、植える場所を選びます。
建物まわりのちょっとしたスペースには適していません。
隣地境界沿いや建物の近くに植えてしまうと、後々の管理がちょっと大変です。
もともと温暖な地方の樹木のため、冬の寒さで葉が傷んだり落葉したりすることもあります。
地中海沿岸が原産の、明るく軽やかな樹木です。
ヨーロッパでは樹齢千年以上のオリーブも現存していて、非常に歴史のある樹木です。
シルバーリーフの細長い葉と白い幹が特長で、実を楽しむことも可能です。
樹木としてのイメージは最上級で、様々な品種があるのも特長です。
日当たりと程良い乾燥、水はけの良い土を好みます。植える場所と土には注意しましょう。
生長は早く、枝葉は四方に伸びますので樹形が乱れがちです。
根が比較的浅く張るために、強風時には倒木に注意します。
病虫害にはそれほど強いわけではありません。幹を食い荒らす害虫が付くこともあります。
メンテナンスは他に比べると比較的大変な部類です。
南米原産の常緑高木です。
5~6月頃、トロピカルな花を楽しむことができます。
オリーブ同様シルバーリーフの葉がきれいですが、葉は丸く厚みがあります。
それほど有名な木ではありませんが、オリーブよりも育てやすいと思います。
日当たりを好みますが、オリーブ程神経質にならなくてもよいでしょう。
一本では実が成りにくい性質がありますので、実が欲しい場合は品種や植える本数に工夫が必要です。
オリーブほどの速度ではありませんが、それなりに生長し枝も伸びるため、定期的なメンテナンスは必要です。
オリーブ同様、幹を内部から食い荒らす害虫が付くことがありますので、幹の根元におが屑や虫の糞が落ちていないか日頃からよく観察しましょう。
他におすすめの常緑高木をあげるとすれば、
どんぐりの木、毛虫が付きやすい、大木になる、落ち葉が多い
実がなる、生長がゆっくり、大きくなると横幅も出る
食べられる実がなる、冬に花と実が楽しめる、あまり大きくならない
真夏に特長的な花が咲く、樹形が乱れがち、リゾート風にも合う
和モダンに最適、防根処理が必須、急に枯れこむことがある、落ち葉が比較的多く溜まりやすい
南国リゾート風イメージに最適、葉が垂れ下がるので除去しないと見た目が悪い
などがあります。
コニファー系は総じてこちらからおすすめすることはあまりないのですが、
生長が遅い、スリムなまま育つ、日陰にも耐える、変化が少なく面白みには欠ける
はおすすめです。
※ツゲ科の仲間ででコニファーでもないのですが、イメージが近いのでこちらにあげました。
コニファー(針葉樹の総称)に関しては、他の専門サイト(花工房さんとか)をご覧ください。
常緑樹は葉が落ちないわけではありません。
葉の入れ替わりの際には、結構な量の落ち葉が発生します。
それでも一気に落ちる落葉樹と比べると、落ち葉の掃除は楽だと言えるでしょう。
年間通して葉が付いているために、目隠しとして使えます。
寂しい冬場に緑が楽しめるのは常緑樹のメリットです。
特に1本しか植える場所が無い場合、いつでも緑の常緑樹は魅力的ですね。
逆に年中緑のため、落葉樹ほど季節の移り変わりを体感できません。
花が咲くもの・葉色が変わるもの・葉を落とすものもありますが、どれも落葉樹ほどではありません。
落葉樹は冬場に葉を落としますので日向を作ることができますが、常緑樹にはそれができません。
落葉樹に比べて、形がきれいなものが少ないです。
樹形が乱れがちだったり、花が目立たなかったり、葉が厚ぼったかったり、幹が荒々しかったりと、落葉樹にあるような繊細な枝振りの樹木は少ない印象です。
ここまで常緑高木について、おすすめのものを中心にメリット・デメリットをまとめてみました。
エクステリアやガーデンのイメージに調和するものを、メンテナンスのし易さや植える場所などによって選んでいただきたいと思います。
「私の好きな樹木が入っていないんだけど・・・」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
今回は数ある樹木の中から、メンテナンス性や育てやすさ、樹木としてのイメージを重視して選んでみました。
色々な情報を集めていく過程でベストな答えが見つかると思いますので、参考の一つとしていただければ幸いです。