表札には実に様々なデザインがあります。
選ぶ時には本当に迷ってしまいますよね。
今回はそんな表札の選び方についての特集です。
ぜひ参考にしてください。
よく言われることですが、「表札は家の顔」です。
表札=施主様の名前です。
エクステリアにおいてほぼ唯一、施主様を特定できる情報ですね。
ゲストや来訪者は、まず最初に表札を探しますので、分かりやすい場所に示さなければいけません。
そして表札は、施主様の個性を表すものでもあります。
目立つもの・シンプルなもの・素材・フォント・・・・数ある中からそれを選んだということが、ある意味施主様の個性を表していると言えるでしょう。
さらに全体の調和という意味でも、表札はエクステリアのデザインイメージを表現するものでもあります。
建物やエクステリアと全く異なったイメージの表札は、見る人にちぐはぐな印象を与えます。
これらが「表札は家の顔」といわれる所以です。
「施主様の個性や好み」と「エクステリアのイメージ」を照らし合わせ、最適なものを選んで欲しいと思います。
では、具体的な選び方を説明していきましょう。
表札=文字ですから、まずはどう表記するかを決める必要があります。
当たり前のような話なのですが、意外に皆さんここで迷われます。
・漢字
・アルファベット(大文字・小文字)
・併記させる(漢字+アルファベット)
主要なパターンはこの三つです。
「日本人だから日本語(漢字)で」という方もいらっしゃいます。
「漢字の方が将来に渡って落ち着いて使えそう」という意見もありますね。
表札は早々取り換えるものではありませんので、確かにその通りです。
またご自分の苗字に使われている漢字を気に入っている方もいらっしゃると思います。
特に画数の多い漢字などは、文字としてのデザインが優れているものも多いような気がします。
そしてアルファベットだと文字数が増えてしまってバランスが悪くなる苗字の方もいらっしゃいます。
漢字だと2文字なのにアルファベットだと10文字超えとか。
このような方も、漢字表記を選ばれることが多いです。
一方、アルファベット表札も近年はメジャーなものになりました。
特に若い世代では、アルファベット表記を選ばれる施主様の方が多くなっています。
ご自分の苗字が読みにくい方や、その漢字を気に入っていない方もいらっしゃいます。
漢字表記だと言語と直接結びつきますので、どうしてもイメージが付きやすいですよね。
また建物やエクステリアデザインとの調和という意味でも、それらに「和」の要素が全くない場合、表札も自然とアルファベットになることがあります。
近年「和」を感じさせる建物や街並みが少なくなりました。
「和」の要素が少ない分、表札もアルファベット表札が選ばれているのだと思います。
そしてアルファベットを選ばれる方は、表札のデザインも同時に考えていることが多いです。
事項でも説明しますが、「切り文字」などの表札は、アルファベット表記の方がしっくりくることが多いからです。
表記をどうするか考えるのと同時に、表札のデザインも考える必要があります。
表札によっては、漢字とアルファベットを併記させることができます。
漢字が読みにくい場合は有効ですし、併記させることで表札としてのスペース的な(文字間的な)バランスが良くなる場合もあります。
ただしこのタイプの表札は、そのデザインが限定されることが多いです。
ほとんどが「プレート」タイプの表札となります。
こちらも表札のデザインまで同時に考える必要があると言えるでしょう。
さて、次に表札のデザインについてです。
表札のデザインですが、大まかに分けると以下3つ。
「プレートタイプ」と
「切り文字タイプ」と
それぞれの「バックライト付き」のものです。
それぞれ解説していきましょう。
プレート表札とは、文字通り表札本体がプレート状になっているタイプのものです。
プレートは、15cm角か20cm角の正方形のものを中心に、長方形や丸いタイプもあります。
素材・色も自由に選べて、種類も豊富です。
フォントも自由に選べます。
漢字とアルファベットを併記させる場合は、ほとんどの場合がこのプレートタイプです。
取り付けも、ボンド接着タイプであれば誰でも簡単にできてしまいます。
形状がはっきりしているために、すっきりとおさめることができるのも特長です。
切り文字表札とは、一文字一文字切り出して作られた表札のことです。
漢字もありますが、アルファベットのものが主体となっています。
一文字ずつ完全に独立したタイプ、アンダーバーなどで連結したタイプもあります。
一文字の大きさは数cm~10cm程。
全体の横幅は文字数によって変わりますが、多くは20cm~40cm程になります。
素材やフォントはある程度限定されますが、切り文字表札も種類は豊富です。
取り付けは、ドリルが無いとできない場合が多く、穴開けや接着にはちょっとしたコツも必要です。
照明が埋め込まれているものを「バックライト表札」と呼びます。
こちらはプレートタイプのバックライト表札。
こちらは口金ポスト一体型のバックライト表札です。
表札を照らす照明器具がない場合も、表札自体を背後から照らすことで夜間の視認性が良くなります。
またぼんやりと背後から照射することで、門まわりに独特な雰囲気を作り出すことができるのが特長です。
バックライト表札は、事前に電気配線が必要です。
また周囲の照明の光源と重なると、せっかくのバックライト表札も意味が無いものなってしまいます。
プランニングの際には十分注意しましょう。
では次に素材についてです。
それぞれ説明していきたいと思います。
錆びにくいステンレスやアルミは、屋外で使用するのに最適な素材です。
最も一般的な素材で、どのタイプの表札にもステンレス製のものはあります。
色は素材本来のシルバー色だけではなく、様々な色が選べるタイプもあります。
特にアルミ素材の表札は、カラーも豊富です。
錆が気になる方、劣化が気になる方はこちらがおすすめです。
スチール素材は、切り文字表札に多いです。
種類・デザインも豊富にそろっています。
切り文字のロートアイアン表札などは、特にナチュラルなエクステリアに良く合いますし、フォントによってはシンプルモダンなエクステリアにも調和します。
比較的重量がある上に、サイズが大きいタイプも多いです。
表札としての重厚感があります。
表面仕上げも手作業でたたいて仕上げたような凸凹があって、表札としての存在感があるのが特長です。
最初はピカピカの金色ですが、経年変化でくすんだような味わい深い色に変わっていきます。
主に切り文字表札に使われる素材で、特にウッド材とは非常によく合います。
味わい深い上に、非常に安価な素材です。
他の素材より、気軽に使えると思います。
何よりも、背景がウッド材の場合におすすめの素材です。
主にプレートタイプの表札に使われます。
素材を活かした透き通ったタイプの他に、曇りガラスのタイプもあります。
透明以外の色も豊富にそろっています。
優しい色は、光が当たると反射してとても綺麗です。
衝撃に弱い素材なので、その点は注意が必要です。
プレートタイプのもの、切り文字タイプのものもあります。
真鍮同様、経年変化を前提とした素材ですが、木材の材質によっては耐久性は低いかもしれません。
ウッドの質感がお好きな方にはおすすめです。
プレートタイプに使われる素材です。
タイルの温かみが他には無い特長です。
ガラス以上に衝撃に弱い素材で、凍害によるひび割れの発生も懸念されます。
選ぶ際は、タイルの材質と表札の厚みなどに注意しましょう。
エクステリア同様、どんな表札にもイメージがあります。
イメージ同士、統一してあげることが最大のポイントです。
気に入った表札が見つかった場合も、それがエクステリアに調和するのかどうか、イメージが異ならないか、購入する前にぜひ考えてみてください。
・エクステリアと表札のイメージを確認
・漢字かアルファベットか
・プレートか切り文字か
・バックライト照明は必要か
・素材はどうするか
色々な表札を見ながら、これらを同時に考えてみてください。
きっと納得のいく表札選びができると思います。
それでももし何種類かで迷われた時は、シンプルな方を選ぶことをおすすめします。
長く使うものは、飽きの来ないシンプルなものが一番です。
また、表札はレイアウトサンプルをメーカーに依頼できます。
レイアウトサンプルを実際に設置しようと思う場所に当ててみて、色々な角度から眺めてみるのも良いでしょう。
さらに、実際に表札をシミュレーションできるメーカーのサイトも多数あります。
おすすめのサイトはこちら。
・オンリーワン「表札シミュレーター」
・美濃クラフト「お家の顔デザイナー」
・福彫「表札デザインシミュレーション」
デザイン的にはオンリーワンが抜けていますが、老舗メーカーである美濃クラフトや福彫、大手メーカーのLixil・ユニソン・三協立山アルミなどにも同様のサイトがあります。
興味のある方はぜひ試してみてください。
参考になりましたでしょうか?
今回の記事が、皆様の表札選びのお役に立てれば幸いです。
以上、「表札の選び方」についてでした。