今回は、おすすめ「グランドカバー」植物についての特集です。
グランドカバー植物とは、土を覆いながら横に広がっていく植物のことです。
中高木の根元に植え込んだり、駐車場やアプローチの目地に使ったりします。
上に伸びずに横に広がる特性のある「グランドカバー植物」。
一体どんな種類があるのでしょうか?
繁殖力強大であっという間にお庭を埋め尽くします。
春~秋にかけて咲く小さな花も可愛いですし、葉も小振りで土を完全に覆ってくれます。
しっかり根付いた後は、他のグランドカバーと違い踏圧にも非常に強いです。
枕木や敷石とも相性抜群で、特にナチュラルなお庭に調和すると思います。
クラピアという小型の改良品種も人気です。
【繁殖力が強すぎる】
梅雨頃~夏にかけて、本当によく繁茂します。
ちょっとしたブロックなどの段差も超えていくほどです。
放っておくとどこまでも伸びていきますので、注意が必要です。
毎年の切り戻し作業が必須かと思います。
【日陰はNG】
日陰ではうまく育ちません。匍匐(ほふく)茎が間延びしたり、枯れたりします。
日向で育てるのが条件です。
【冬は枯れる】
冬場は地上部が枯れて葉が茶色くなります。
12月~3月頃までの期間は休眠期です。
念のために、枯れた姿を画像等で確認することをおすすめします。
【乾燥を好む】
水はけの良い土を好みます。
ジメジメした土では、うまく育ちません。
【ボリュームが出る】
上にも徐々にボリュームが出てきます。
なるべく普段から踏みつけることで、葉も小振りになり横にきれいに広がっていきます。
普段からよく踏んで育てましょう。
とにかくよく繁殖します。
数株植えるだけで1㎡程は余裕でカバーできる程です。
広範囲を覆うグランドカバーとしては、生長も早く導入コストも抑えられるメリットもありますし、花も葉も可愛らしい植物です。
お庭の一部に取り入れる際にはその性質をよく理解した上で植え込んでいただきたいと思います。
ハート型の斑入りの葉が可愛らしいグランドカバー植物です。
日陰にも比較的強い性質があり、樹木の根元やブロック塀の陰などにも植えられます。
茎も比較的しっかりしているため、少しくらい人が踏む分には問題ありません。
一度根付くとやはりよく繁殖します。
生長した株は内部が徐々に枯れ込んできますので、定期的な切り戻しが必要です。
冬に霜が当たったりすると、葉が傷んで茶色くなったり落葉したりすることもありますが、翌春また芽吹きます。
真夏の直射日光は少し苦手ですが、非常に丈夫な植物です。
育てやすいグランドカバー植物です。
タイムには様々な品種があります。
グランドカバーには匍匐性の「クリーピングタイム」が特におすすめです。
タイムは葉に触れると良い香りがします。
アプローチの目地や植栽エリアの手前に植えたりすると、歩いたり水やりをしたりする際に、爽やかな香りを感じることができます。
日当たりと乾燥を好みますので、日向で風通しよく管理してください。
放任し過ぎると、ボリュームが出て株の内部は枯れ込んでしまいます。
一度そうなってしまうと、いざ小さくしようとしても枯れてしまったり、生育不良になったりしますので注意が必要です。
梅雨前頃、高温多湿になる前にばっさり小さくすると良いと思います。
ディコンドラは比較的日陰にも耐える性質があります。
芝生が植えられない場所にも使えるグランドカバーの一つです。
日向では”シルバー・フォールズ”という白銀色の品種もおすすめです。
ハート形の葉が可愛らしいグランドカバー植物で、生長はリッピアよりも穏やか、グレコマよりも柔らかいイメージです。
冬に葉が傷んで茶色くなったり枯れたりすることがありますが、翌春また芽吹きます。
シルバー系の品種とグリーン系の品種では性質が異なりますので、それぞれの品種に合った育て方をしてください。
茎がぴゅーっと徒長しがちな性質があり、切り戻しはやはり必要になります。
踏圧にもそれほど強くありません。
春と秋に、小さい白い花を楽しむことができます。
葉も細かく、樹木の根元などに植え込むと非常に良いイメージです。
真夏さえ乗り越えることができれば、寒さ・病虫害にも強く育てやすいグランドカバーです。
真夏の暑さで枯れてしまうことがありますので、直射日光・西日があたる場所は避けた方が無難です。
真夏の前にばっさり切り戻して風通し良くすることで、夏を乗り切ってください。
花ガラもなるべく摘み取ってあげると良いと思います。
踏圧には弱いので、駐車場の目地などには不向きです。
緑葉の品種もありますがちょっと葉が厚ぼったくて、黄金葉の”オーレア”という品種の方が人気です。
寒さ・暑さにも強く、強健な性質で育てやすいグランドカバーです。
日向~ちょっと日陰でも育てることができます。
どちらかというと乾燥を嫌いますので、水やりはたっぷりと行ってください。
植え付ける際には、保水性のある土に植え込むと良いでしょう。
真夏や真冬に葉が傷むことがあったり、株の中の方が枯れこんだりするのは他のグランドカバーと一緒です。
モコモコとした可愛らしい姿が魅力で、近年人気の植物です。
数多くの品種があり、専門店もあるほどです。
品種によってグランドカバーに向いているものとそうでないものがありますので、注意してください。
「モリムラマンネングサ」・「メキシコマンネングサ」・「マルバマンネングサ」あたりがグランドカバーにはおすすめです。
日当たりと風通しの良い乾燥した場所が適しています。
基本的にセダムは鉢で育てることが多く、グランドカバーとしても庭一面に植えるというよりも、部分的に使った方が良いと思います。
踏圧にも非常に弱いので、植え場所には注意しましょう。
耐暑性・耐寒性は比較的あると言われていますが、それはあくまで鉢栽培でのお話。
屋外では、湿気で枯れこんだり真冬は地上部が無くなったりすることもあります。
環境に適した品種を試しながら、少しずつ増やしていくことをおすすめします。
野生のイチゴの仲間です。
春~秋にかけて、可愛い小さな花と野生イチゴの実を楽しむことができます。
ベリーガーデンのグランドカバーとして、またプランターでも育てるのもおすすめです。
小さいイチゴの実は、苗~収穫まで身近に楽しめて、お子様にも大人気です。
日当たりを好みます。生育期には、水もたっぷりあげてください。
病虫害にはそれほど強くありません。
環境が合えばどんどん生長しますが、そうでない場合は茎が間延びしたり、葉が傷んだり、実がならなかったりします。
ワイルドストロベリーは品質の差が大きい印象で、株によってはすぐに枯れてしまうこともよくありますので、エリアを区切ってコンパクトに育てることをおすすめします。
丸っこい小さな葉が可愛い、下垂する、生育旺盛でボリュームが出る、日陰でも育つ
青い花が楽しめる、下垂する、茎が間延びしがち、ツル系植物
葉色の変化が楽しめる、紅葉もする、生育旺盛でボリュームが出る、日陰に強い
グランドカバー植物にも様々な種類があります。
植物の性質を考えながら、植えようとしている場所がどんな環境なのかも同時に考えてください。
日当たり・車や人が通る頻度・風通し・広さなど、生育条件は多岐にわたります。
そして全てに共通することですが、グランドカバー植物が生長して綺麗に地面を覆った後は、それを維持するためのメンテナンス・管理が必ず発生します。
丈夫な植物には生育旺盛なものが多く、メンテナンスもそれなりに大変です。
自然な見た目は非常に魅力的ですが、維持管理の手間と照らし合わせて考えていただきたいと思います。
以上、おすすめのグランドカバーについてでした。